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とてもよいボケかた

ある日のこと・・・
俺たちは収録の休憩中にスタジオのロビーで世間話などしていた。
話の流れから、怪我や病気のことに話題は移っていった。
仲間の1人が自己の体験談を語り始めた。
彼は治療を受けていたのだが、その治療が原因で別の疾患を引き起こしてしまったらしい。
本人にとっては少々気の毒な話ではあったが、すでに解決済みのことなので、俺たちにも注意を促すように語ってくれたのだった。
「気をつけなくちゃいけないなぁ」「怖いねぇ」「大変だったねぇ」などなどリアクションが起きたのだが、1人だけ立ち上がり怒りをあらわにしたやつがいた。
彼は飲みかけのコーヒーをこぼしながら、こう言い放った。

「それって!ジンガイじゃないですかっ!!!!」

あたりはしんと静まり返った。
しかし、理不尽な出来事に対する彼の怒りにしんとなったのではなかった。
その瞬間にみんなの頭の中では・・・

「ジンガイ・・・って・・・・なんだろ・・・・な・・・」

という疑問が駆け巡ったのだった。

さらに、

「ジンガイ・・・人外・・・外国人・・・外人・・・・か?」

それぞれの頭の中はものすごいスピードで、この「ジンガイ」なる言葉の解析を進めていた。

そして、オレとほぼ同時に解析が終わったみんなは一様に吹き出したのだった。

「ばかぁ!それを言うなら・・・人災だ!」(爆笑)

やや呆然と俺たちを見回す彼に1人が付け足した。
「何がジンガイだ、お前がジンガイだっての!」(爆笑)

あたりは一瞬にして爆笑の渦に飲み込まれた。

しかし、オレが感心したのはここから先の彼のリアクションだった。

普通なら恥ずかしい間違いをして、さらに追い討ちをかけられたのだから、
本人は冷静でいられるはずがない。
多分、自分の間違いをごまかすか、訂正することで頭が一杯になり、それに勤めるはずなのだが・・・・

彼はこうボケ倒した。

「オ~スミマセン。ワタシジンガイナノデニホンゴワカリマセ~ン」

だって・・・・。

俺は当然可笑しくて大笑いもしたのだが、内心「なかなかやるなぁ」と関心し、またその見事なボケっぷりに軽い嫉妬を感じた。

彼はみなの中で誰よりも若かった。
やはり脳みその回転が速くなければこうしたすばやい対応は出来ないのではないかと思い、
その日から脳年齢の若返りをすべく、「脳を鍛える大人のDSトレーニング」を始めたのだった。
現在、俺の脳年齢は・・・実年齢より若くなっている・・・

がんばれ!じぶん!

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